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牧場だより「継・いのち」 第87号 | 「学生からの質問」
第87号:「学生からの質問」
吉村 格(准教授/副牧場長)
2011/12/05 更新
1年次動物科学科の『入門動物倫理』の授業では講義が終わると学生達は出席票の裏にその日の質問を書き込んだ。さらに後日、授業に対する意見をA4用紙1枚のレポートにまとめて提出してきた。私は解る範囲で全ての質問に答え、レポートに目を通して採点を行ったがその作業は一苦労であった。本学の教員はこのようにして学生との関係を密にし自己実現を果たしているのかと思うと、その教育者としての貪欲さに改めて感心させられる。前号の「附属牧場便り」は、そんな学生から受けた生の質問に答えて書いた。まだいくつか皆で考えた方がいい質問が私の手許に残っているが、今回は「家畜に対する価値観は日本と外国では違っていますか?」という質問に答えたい。
唐突だが、虹の7色はイギリスの科学者ニュートンが、太陽光をプリズムで色の帯に分解したとき聖数(音階など)にちなんで7としたのが始まりだという。それ以降、英米の学術分野で虹は7色に定義するようになった。しかし、一般的には英米人でも6色、藍色は加えないという。独仏は5色、露は4色、シベリアのある部族では赤・青の2色だけだという。当然のことながら日本人の我々には虹は7色で存在している。また「性」のイメージを醸し出す色も国ごとに違うことが知られている。英語圏ではブルー、中国では黄色、スペインでは緑色という。勿論、日本ではピンクである。色さえも文化によっては違う価値観や目的で使われていることを我々は認識しなければならないと思う。
いつから日本人が日本人らしいこのような認識や価値観を持つようになったかは知らない。ただ、我が国には歴史上いろんなものが取り込まれてきた。弥生時代以降、朝鮮半島や中国から入った文物や思想ははかりしれない。中世以降も西欧諸国の影響を受け続け、戦後はアメリカ化された暮らしを享受してきた。将に「和魂洋才」、諸外国の優れた文化や技術を巧みに利用してきた日本人の資質は独特なものであろう。それではいろんなものを取り込んだ器である「和の魂」はどこにあるのだろうか。私はそれを自然との折り合いをつけながら里山に生きる人々の暮らしの中に見ている。厳しい自然と対峙しながらも手入れと工夫と努力を忘れない態度である。そこには多神教を是とする人々の静かで穏やかな「察しの文化」が息づいている。
さて、学生の質問に対する私なりの答えである。「当然、国によって家畜に対する価値観は違う」「価値観の違いは文化の違いによるものである」と思う。近年になって畜産という産業が一神教の国から持ち込まれた。日本国民の食生活を豊かにし、平均寿命を大幅に改善させた優れた技術である。ところが日本人の「察しの文化」は「契約の文化」として収斂される一神教のもつ荒々しさや一切か無かの思想をうまく消化できないでいる。その「動物への察し」と「動物との契約」のバランスの悪さは結果として、異常なまでのペット依存社会や産業動物の飼養管理への原理主義的な批判の中に透かして見ることができる。農業基本法の選択的拡大によって進展を続けてきた畜産業であったが、その後は幸せなことも不幸なことも経験し現在は成熟へと向かう苦悩の過渡期である。近い将来家畜に対しても、これまでの歴史がそうであったように日本人のもつ強かな柔軟性は消費者も生産者も納得させ得る日本版の動物福祉思想を確立していくものと私は信じている。