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牧場だより「継・いのち」 第89号 |「 『価値』を受け継ぐ」
第89号:「価値」を受け継ぐ
吉村 格(准教授/副牧場長)
2012/02/01 更新
国境を越えて恩師から「価値」を受け継ぐ(木村教授と李さん御夫妻)
現在、富士アニマルファームが活動している富士ヶ嶺地区は戦後の開拓地である。敗戦の混乱の中で誰もが食糧を求めてさまよい歩いていた時代に、国は食糧不足の解決のために国策として緊急開拓事業を打ち出し、戦火で全てを失った戦災者、外地からの引き揚げ者、農家の二、三男などを全国各地からこの地に呼び集めた。今日を「生きる」ために互いに力を合わせ、水さえ湧かない千古の樹海に鎌と鍬で挑み、自然との闘いに身悶えしながら人生を送ることになった入植者達である。自分自身の生きることの意味を問いかけながら生々しい体験を積み重ねてきた人達である。
彼らの血の滲むような努力によって現在では富士ヶ嶺の大地は山梨県最大の畜産基地となっている。この地で我々が活動を始めてから20年が経過したが、この間に開拓の第一世代といわれる人達が多く亡くなられ、その方々に慰め励まされた私は感謝の気持ちをもって見送らせてもらった。人を慰め励ます行為は、その人よりも深く悲しみの実態を知り、辛く苦しい過去を生きながらも、それでも明日は今日よりも明るくなると朗らかに言える人のものであることを教えられた。そんな激動の戦前・戦中・戦後を生き抜いてきた開拓者の話しを聞くことは若い学生にとっても十分に価値あることだと思った。
2年次動物科学科の牧場実習では、かって3泊4日の内の1泊2日は学生を1~2名ずつ各農家に配して実施したことがある。学生達はそれぞれの農家の人から作業の合間や家族との食事中に、「生きるとは」「食べるとは」「仕事とは」「家族とは」などについて話しを聞いた。「君は自分の人生をどのように生きたいのか」と問われたときには答えに窮したに違いない。「心も身体ももっと逞しくなりなさい」と求められたときには今の自分を反省したに違いない。ほとんどの参加学生にとっては素晴らしい企画であったと思うが、私の調整能力の未熟さが露呈して残念ながらこの企画は5年で終了してしまった。
「価値」を受け継ぐということは実に難しいことである。食料生産が大変であることの言明が潤沢な食料に囲まれた一部の消費者には値上げのための口実としか聞こえないように、今は老人となってしまった開拓者の昔の苦労話が愚痴としか聞こえなくなってしまったら実習の意味をなさないどころか無礼千万である。「現在の豊かさがいつまでも続くと思ってはいけない」という老婆心からの物言いは豊かな社会しか経験したことのない若者にとっては耳障りだったのだろうか。翻って、新しい価値の創造のため一徹に頑張ってこられた先生方が来月には定年退職を迎えられるが、果たして私も同様に去りゆく先輩方の話を真摯に受け止めてきたのだろうかと思う。この期に及んで反省しきりである。