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牧場だより「継・いのち」

日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学

第132号:動物科学科1年次新入生オリエンテーション

吉田 達行(応用生命科学部 動物科学科 1年次担任)

2015/05/14 更新
搾乳中
ヤギ舎

4月16日(木)、17日(金)に1泊2日の日程で、動物科学科1年次のオリエンテーションが行われました。必修科目である「フレッシュゼミ」の一環として、牧心セミナーハウスに1泊して、動物科学科教員ならびに同級生との親睦を深めることを目的として実施しています。初日は午前中に静岡県畜産技術研究所にて、乳牛、肉牛、飼料環境などを見学し、説明を受け、牧心セミナーハウスで昼食をとりました。その後は大研修室にて、時間の無い中駆け付けてくださった池本学長、阿久澤学部長の両先生に、動物科学科1年生への激励の言葉を述べていただきました。その後に研究室・教員紹介、富士アニマルファームの動物・施設見学を行いました。自宅通学の学生が多く、また身近に家畜と接する機会が無い学生達でありますが、間近に見る動物たちに興味津々の表情を浮かべて、仔羊や子牛を見ては「カワイイ」、「カワイイ」と写真を撮影していました。翌朝は、4時45分に搾乳見学を希望した約30人弱の学生が、牧心セミナーハウス玄関前に集合し、富士アニマルファームに向かい、搾乳風景を食い入るように熱心に見つめていました。9時には全員で牧心セミナーハウスを出発し、富士サファリパークを見学しました。見学の後は、飼育担当の獣医師の方から、動物園の意義などについて説明を受けました。説明を受けた後は、活発な質疑となり、担任として頼もしく、また嬉しく感じました。富士サファリパークでも、家畜を通しての勉強は現場で非常に役に立つとの話を伺い、学生達は納得した様子でした。

新入生の動物科学科への進学の目的は、「動物園の飼育係になりたい」、「野生動物の保護をしたい」が大半であり、「家畜に関わる仕事に就きたい」という学生はぐっと少なくなっています。まだ、家畜を通じての勉強の楽しさを知らない新入生にそれを知らせることも動物科学科教員達の使命でしょう。東京のキャンパスからは少し離れた場所にある富士アニマルファームですが、農場実習や卒論研究などで有効に利用するとともに、その他の酪農現場、畜産現場あるいは動物園などでの実習経験を通じて、動物から得られる知識や知恵を活かせるように将来への準備を進めていって欲しいと願います。