【臨床研究の概要】
本研究の目的は、様々な犬のがん疾患で、がん関連抗原survivinを発現する症例に、ペプチドワクチンを実施し、その有効性を検証することです。(同時に、犬の白血球型との適合性を調査します。)
また、本研究のもう1つの目的は、飼い主様とペットとの触れ合いの時間を取り戻すための「がん治療プログラム」の確立です。これまで、ペットのがん治療のために飼い主様が介護や投薬などでご苦労されることが多く、何度も病院に連れて行くのも大変でした。飼い主様とペットの両方のQOL向上を目指し、そのためのプログラムになります。基本プログラムでは、初回は半日お預かり「ワンデー初回プログラム」、1週間後に2回目ワクチン、その後はがんの増殖スピードに対応し、2週間〜1ヶ月に1回のペースでがんの増殖をコントロール致します。
【対象となる患者】
がんワクチンの対象は、完全寛解または部分寛解など治療目的で実施するケース、外科療法または放射線療法の後に再発防止目的で実施するケース、外科療法、化学療法、放射線療法などの後に再発してしまい、再治療が困難で予後不良の改善目的で実施するケース、に適応できます。
がんワクチンを実施するには、以下の何れかの条件が必要です。
1) がん細胞にsurvivinが発現する場合
2) がん細胞の採材が困難で、survivin発現が不明であるが、飼い主様がワクチンを希望される場合(但し、動物が亡くなった後の病理解剖への御同意をお願いし、がん細胞におけるsurvivin発現の有無をチェックさせて頂きます。)
【問い合せ先】
rinri-shinsa(@mark)nvlu.ac.jp
【関連リンク】
塚田 晃三(研究者情報)
獣医病理学