食のいま

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第67号: 食の健康科学番組の講師を務めて思うこと

 これまでに2回(2018年5月と2019年10月)、テレビ朝日系列「林修の今でしょ!講座」に講師として出演させていただく機会がありました。1回目は同じ食品科学科の佐藤薫准教授とともに牛乳の健康機能について解説し、2回目はヨーグルトの健康機能について解説しました。

 この番組は視聴率も高い一般向けのテレビ番組ということで、情報をわかりやすく伝えるということがとても大事です。ただ、食の専門家としては、いかにわかりやすくと言われても間違った情報は伝えたくない、できるだけ正確に表現したいというのが本音です。すると、番組の担当ディレクターさんからは、その言い方ではわかりません、こういう言い方ではどうでしょうという提案があり、常に番組内での情報の伝え方についてせめぎ合いがあります。研究者目線では気付くことのできない、わかりやすさについて学ぶことができていると思います。

 また、番組内で提供する情報については、根拠となる文献情報がないとテレビ局内で放映の許可がおりないそうで、番組製作スタッフは一所懸命に各所から情報を集め、私たち講師からのアドバイスを踏まえて、とてもまじめに勉強して台本をつくり、編集をしています。これまで一般向けの情報番組をみながら、えっそんなこと言って大丈夫か!?とか、それはちょっと違うんだけどなぁ、などとツッコミを入れながら見ていましたが、このような番組製作の裏にある努力や苦労している姿を見てしまうと、納得できる部分も多くなってきます。私たち食の専門家も、このようなテレビ番組だけでなく、社会一般の皆さんに向けて情報発信する機会はいろいろとあるので、正しい情報をわかりやすく伝えられるような努力を続けていきたいと思います。

 ちなみにこの番組内では、私たち講師は林先生を始めとするタレントさんたちを生徒として「〜くん」と呼ぶことになっています。実は私は林修先生とは、大学の入学年が同じ同期なので(もちろん学部は違いますが)、「林くん!」と呼ぶことに一切躊躇はありませんでした(笑)。