研究内容
イヌと異なり、ネコはヒト同様に2型糖尿病が多い動物です。糖尿病は肥満に起因することが多く、ネコの脂質代謝機構の解明が求められています。脂肪はグリセロールと脂肪酸から構成され、脂肪酸は含まれる炭素数から短鎖(〜6)、中鎖(8〜12)、長鎖(14〜)脂肪酸に分類される必須の栄養素で主要なエネルギーである一方、様々な細胞内プロセスに関与するシグナル伝達物質であることも明らかになってきました。その作用を伝達する受容体FFAR1〜4はGタンパク質共役型受容体であり、脂質代謝のほか、免疫機能に関わっています。ヒトで開発される抗肥満薬はFFAR1〜4を標的とするものも複数存在し、ネコの抗肥満治療への効果検証や遺伝子診断技術の開発に役立てたいと研究を行っています。