研究内容
感染症の原因となる病原微生物には、ウイルス、細菌、寄生虫、真菌などがありますが、本研究室では、ウイルス研究―中でもコロナウイルスやトロウイルスに関する研究―を行っています。コロナウイルスやトロウイルスは、家畜や愛玩動物、実験動物に様々な病気を引き起こすため、獣医学領域では非常に重要なウイルスです。また、動物由来感染症である新型コロナ、サーズやマーズコロナウイルスなどはヒトに対して高い病原性を示すため医学領域でも重要なウイルスです。
本研究室では、主に動物コロナウイルス(マウス肝炎ウイルス、豚流行性下痢ウイルス)や動物トロウイルス(牛・豚トロウイルス)を用いて、基礎から応用まで幅広い研究を行っています(下記参照)。これらの研究成果を、家畜の衛生環境の向上や、ヒトコロナウイルス感染症の治療に還元することを目指しています。
1)腸管指向性弱毒牛トロウイルス・ワクチンベクターの開発
2)ドラック・リポジショニングによる抗コロナウイルス薬の開発
3)トロおよびコロナウイルスのリバース・ジェネティクス(人工ウイルス合成法)の確立
4)トロおよびコロナウイルスの粒子形成メカニズムの解明