動物看護病態学

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日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学

山本 昌美 -YAMAMOTO Masami-

学位 : 博士(獣医学)(北海道大学)
職位 : 准教授
KAKEN研究者番号 : 30530026
場所 : E棟4階 応用部門教員室
E-mail : masami(@mark)nvlu.ac.jp
業績詳細(Researchmap)




吉村 久志 -Hisashi YOSHIMURA-

博士課程(前期)及び博士課程(後期)の指導教員
学位 : 博士(獣医学)(日本獣医生命科学大学)
職位 : 准教授
KAKEN研究者番号 : 70645241
主たる研究テーマ
野生動物病理学(保全病理学)、獣医病理診断学、分子腫瘍病理学、犬の乳腺腫瘍
場所 : E棟4階 応用部門病態病理学研究分野
E-mail : yoshimura-h(@mark)nvlu.ac.jp
業績詳細(Researchmap)

研究内容

 当研究室では、人と動物の共通性や特異性を比較しながら、疾病の原因や発症の仕組みを病理形態学・分子病理学的手法を用いて研究しています。特に当研究室で掲げているテーマは下記の二つです。

① 野生動物の保全に関わる病理学的研究
 当研究室では野生動物・動物園動物を中心とした病理検査を実施しています。様々な野生動物の症例を病理学的に解析し、データを蓄積することで、野生下の動物の新興疾病発生のモニタリング、希少な動物の動物園内飼育・繁殖(生息域外保全)などに貢献します。具体的には環境省の保護増殖事業に基づいて動物園で飼育されているニホンライチョウの病理検査や、アマミノクロウサギなどの奄美群島の希少な野生動物の死因調査などを行っています。

② 動物の腫瘍性疾患の診断病理学的、分子病理学的研究
 伴侶動物の腫瘍について、細胞形質と遺伝子発現の解析、組織発生の解明、診断困難な腫瘍の同定など、腫瘍の診断と治療の発展に貢献する研究を行うことで、ヒトや動物の医療に還元することを目指しています。特にイヌの乳腺腫瘍の課題については精力的に取り扱っています。

上記二つのテーマは同じ研究室の山本昌美先生とともに指導を行います。

指導方針

 研究の前提として基本的な病理検査技術と病理診断知識の習得から始めます。基本的な病理学の技術と知識に加えて、細胞培養、遺伝子解析、免疫組織化学、in situ hybridization等の専門的な実験手法を学んだ後に、上記のテーマの研究課題に取り組みます。希望する大学院生には、研究と並行して病理系の資格の取得に向けた指導も行います。

その他

 当研究室は、2007年に動物看護系学科において初めて設置された病理学研究室です。獣医保健看護学科学生の動物病理学および動物形態学教育と、獣医療病理検査技術者の育成を行っています。

主な学術論文

1. Yoshimura H, Moriya M, Yoshida A, Yamamoto M, Machida Y, Ochiai K, Michishita M, Nakagawa T, Matsuda Y, Takahashi K, Kamiya S, Ishiwata T. (2021).
Involvement of Nestin in the Progression of Canine Mammary Carcinoma.
Vet Pathol, 58, 994-1003
DOI: 10.1177/03009858211018656
2. Yoshimura H, Otsuka A, Michishita M, Yamamoto M, Ashizawa M, Zushi M, Moriya M, Azakami D, Ochiai K, Matsuda Y, Ishiwata T, Kamiya S, Takahashi K. (2019).
Expression and Roles of S100A4 in Anaplastic Cells of Canine Mammary Carcinomas.
Vet Pathol, 56, 389-398.
DOI: 10.1177/0300985818823772
3. Yoshimura H, Matsuda Y, Yamamoto M, Michishita M, Takahashi K, Sasaki N, Ishikawa N, Aida J, Takubo K, Arai T, Ishiwata T. (2018).
Reduced expression of the H19 long non-coding RNA inhibits pancreatic cancer metastasis.
Lab invest, 98, 814-824.
DOI: 10.1038/s41374-018-0048-1
4. Yoshimura H, Kimura-Tsukada N, Ono Y, Michishita M, Ohkusu-Tsukada K, Matsuda Y, Ishiwata T, Takahashi K. (2015).
Characterization of Spontaneous Mammary Tumors in Domestic Djungarian Hamsters (Phodopus sungorus).
Vet Pathol, 52, 1227-1234.
DOI: 10.1177/0300985815583097
5. Yoshimura H, Nakahira R, Kishimoto T.E, Michishita M, Ohkusu-Tsukada K, Takahashi K. (2014).
Differences in Indicators of Malignancy Between Luminal Epithelial Cell Type and Myoepithelial Cell Type of Simple Solid Carcinoma in the Canine Mammary Gland.
Vet Pathol,51, 1090-1095.
DOI: 10.1177/0300985813516637
6. Yoshimura H, Michishita M, Ohkusu-Tsukada K, Takahashi K. (2011).
Increased Presence of Stromal Myofibroblasts and Tenascin-C With Malignant Progression in Canine Mammary Tumors.
Vet Pathol, 48, 313-321.
DOI: 10.1177/0300985810369901