研究内容
当研究室は全国の獣医大学の中で唯一、「獣医事法学」(獣医療・獣医学に関する法学)を専門とする研究室です。研究においては医療・獣医療やこれらを取り巻く環境等を法的側面からとらえることにより、獣医療の在り方や獣医療関係者に期待される社会的責務、獣医療倫理、動物の福祉等について検討しています。
具体的には、獣医療過誤に関する裁判例の動向の分析、獣医療の在り方や獣医療倫理の検討、人医療分野の医療過誤に関する裁判理論の動向や獣医療分野への影響等の検討、世界的動向を踏まえた動物の福祉の検討などです。
今後の展望として、出発点である医事法学(人医療・医学に関する法学)から研究を発展させ、獣医療領域独自の獣医事法学の確立を目指しています。人間と動物とでは関連する法的・倫理的な問題も異なるため、獣医療の高度化、専門化に伴い、獣医療特有の事情を踏まえた獣医事法学の必要性が今後ますます高まると考えられます。