研究内容
日本の青果物流通においては卸売市場の経由率が高いという特徴がある。このような卸売市場は、1930年代以降に従来の流通機構を発展的に再編することにより形成されたが、この間における流通環境の変化に起因して市場制度も大きく変容すると共に、様々な課題を抱えているのが現状である。しかし、卸売市場は生産者の重要な出荷先であるだけでなく、都市の膨大な消費需要に対する青果物の供給元として不可欠であり、現在においてそれに代替する流通機構は存在しない。このため、研究テーマの1)においては、現在の卸売市場流通の実態を踏まえて問題点や課題を摘出し、その解決策を明らかにする。
また、研究テーマの2)に関しては、広く生鮮食品及び加工食品を対象に、生産・製造・流通の実態及び課題を把握するとともに改善に向けた方向性を検討する。