研究内容
現在の肉牛生産は、穀物飼料を40~90%給与する穀物多給によるものですが、この穀物の9割は輸入に依存しています。また、穀物の多くはヒトの食料でもあり、こうした穀物を将来も家畜に給与し続けることが可能か、地球規模の課題があります。こうした中、当研究室では、牛は草食獣であることを振り返り、輸入穀物飼料に依存しない粗飼料及び食品製造副産物を活用した肉牛生産に関する研究を行っています。このために、①食品製造副産物やホールクロップサイレージを活用した飼料生産に関する研究、②開発した飼料ならびに自給粗飼料を肉牛の哺育・育成、肥育、繁殖の各ステージで給与し、その生産性に関する研究、③給与飼料及び飼養環境が消化管ならびに骨格筋に及ぼす影響に関する研究について取り組んでいます。こうした取り組みから、穀物に依存しない、持続可能な肉牛生産技術を開発し、中長期的な視点で地球規模の課題の解決を目指しています。