はたらく人びと

懲りずに、またも「森」本。でも、林業の本とは言えません。
27人の著者たちが紹介する仕事は、それぞれに個性的。例えば「森のようちえん」（“まるたんぼう”）。森林ガイドで心を癒す「認定産業カウンセラー」。里山保全組織（“猪鹿庁”！）に所属する「猟師」。ワークショップも開催する「染色家」。旅館を再生させた「山の中の食堂」。森の植物でエッセンシャルオイルをつくる「精油業」。いろいろあるなぁ！
林業、に直接関連する仕事にしても、国産材をオフィスや店舗に生かすデザイナー的な取り組みもあれば、バイオマス燃料を生かした循環型の林業を目指している方もいる。山主さんとして、森を生かし続けることに腐心されておられる方も。県職員として、そして“林業女子会”の一員として林業の良さを発信するという方もいた。
森林には、おっそろしくカラフルな可能性があるのだ。
新しい仕事の仕方を模索するという生みの苦しみ、そして楽しみが詰まっている。じっくり読みたい本。登場する団体をかたっぱしからググっていったのは言うまでもない。