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永江周平さん(獣医学部獣医学科6年次)が日本動物育種学会第24回大会において優秀発表賞を受賞しました

獣医学科 獣医生理学研究室 准教授 片山健太郎

  • <賞名>日本動物育種学会第24回大会・優秀発表賞
  • <受賞者>永江周平(獣医学部獣医学科6年次学生)
  • <発表演題>腎臓の増大を伴う新規糖尿病モデルラット(DEK)系統の遺伝学的解析とバイオマーカーの探索

 糖尿病は世界的に患者数が増加している病気であり、患者の生活の質(QOL, Quality of Life)に大きな影響を及ぼすことから、その克服が強く望まれています。糖尿病発症に関わる遺伝的要因や生活習慣は多様であることから、糖尿病の基礎研究では特徴の異なる様々なモデル動物が用いられています。DEKラットは本学獣医生理学研究室において樹立された、腎臓の著しい増大を伴う糖尿病を発症する新規糖尿病モデルラットであり、腎臓の増大が糖尿病の進行に関与していると考えられています。本研究では、DEKラットが呈する腎臓の増大に関わる染色体領域を特定するとともに、本腎病態のバイオマーカーとして利用可能なmiRNAを同定しました。これらの成果は糖尿病発症に関わる新たな遺伝子の発見、糖尿病発症機構の解明、糖尿病の個別化医療を実現するための診断方法の開発などにつながることが期待されます。
 糖尿病モデルラットを維持し、さらに遺伝学的な解析を行うには非常に多くの労力と時間を必要とします。地味な事柄であっても真摯に取り組み続ける姿勢は、今後、獣医師として社会に出て仕事する際にも必ず評価されるものと考えられます。
 最後になりますが、本研究はこれまでに多くの学生が地道に蓄積してきた研究データに、新たな結果を加えてまとめることができたものになります。本研究に貢献してくれた全ての学生・卒業生の皆さんに感謝致します。


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