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「犬猫の幸せに繋がるペット用品を開発したい」

相場 美咲さん
獣医学部 獣医保健看護学科 2015年3月卒業
勤務先
 ライオン商事株式会社 事業推進部

■現在の仕事について教えて下さい

 ライオン商事株式会社では、ライオングループのノウハウを生かしたペット用品や歯みがきガムなどの歯みがき系おやつの開発に取り組んでいます。私は、その中でもペット用シャンプーなどのボディケア商品や消臭剤などの空間ケア商品の開発を担当しています。他にも、日本全国のホームセンターやペットショップなどの店舗や展示会場でのペットイベントにて、ペットの歯みがき習慣を啓発する「ペットオーラルケア相談室」などの活動を社内の獣医師・動物看護師の資格を持つ社員と協力して行っています。
 ペット用品は、商品を買うのは飼い主さんですが、実際に使うのはペットです。ペットにとって安心安全な「良い商品」を考え、店頭で多くの飼い主さんの手にとっていただける商品づくりはとてもやりがいがあります。私の仕事がたくさんのペットの幸せに繋がるよう、日々仕事に取り組んでいます。

▲『ペットカーニバル2018 in沖縄』でのオーラルケアセミナーの様子

■獣医保健看護学科で学んだことで現在の仕事に生かされていることを教えて下さい

 まずは、犬猫の知識を基礎から応用まで幅広く習得できたことです。ペット用品を開発する上で、犬種や猫種別の特徴・飼育方法・健康に関する専門知識を持っていることは大きな武器になっています。また「認定動物看護師」の資格があることで、お客様である飼い主さんも信頼してペットの相談をしてくれ、他の社員からも「ペットの専門家」として頼りにされる場面が多いです。

 授業の内容ではトレーニング関係の講義・実習が特に現在の仕事に生かされています。講義・実習の中で、同じ犬種の犬でも性格は様々であり、全てが教科書通りにいくわけではないことを実感しました。オーラルケアトレーニングについて飼い主さんに説明する際には大学での学びを生かし、教科書的なトレーニング方法だけでなく、そのご家族の生活パターンやペットの性格から最適なアドバイスをできるように心がけています。
 他にも、商品開発段階では原料を計量して配合したり、効果を調べたりすることもありますので、実習や研究室で様々な実験器具を実際に触って、取り扱い方法を学ぶことが出来た経験が生かされています。

■在学生や受験生の方達へのメッセージをお願いします

 ペット用品業界は、動物達を取り巻く環境の変化に影響を受けます。将来、ヒトは動物達とどんな関わり方をしていくのかを考えていかなければならないことも課題です。この課題を一緒に考えてくれる学生さんが増えてくれると嬉しいです。
 獣医保健看護学科のいいところは、とにかく動物に関して幅広い専門分野を学べることです。大学時代に学び・体験したことは非常に貴重な機会だったのだと、社会人になり実感しています。「獣医保健看護学科=就職先は動物病院だけ?」というイメージもあるようですが、決してそんなことはありません。私のようにペット用品を開発するメーカー、ペット用品を取り扱う販売店、動物病院を支える検査機関、医薬品分野、野生動物保護、動物園の飼育員など、動物に携る仕事は非常に幅広く、とてもたくさんあります。はじめから将来の職業の選択肢を限定せずに、様々な授業や実習に積極的に参加して、興味・関心を持ったことを見つけて追求してみてください。幅広い分野を学べるからこそ、自身の視野も広がり、将来の選択肢も広がります。なにより、大好きな動物達のことを毎日学べる『動物漬け』の学生生活は楽しいですよ!