Q1. 授業の詳細について、学びの内容がわかるように教えてください。
この実習では、動物の飼養管理に関する基本的な取扱いや飼い主様とのコミュニケーションなど、愛護・適正飼養学に関連した科目で学んだ知識を実践し、修得することを目的としています。適正飼養の推進活動、動物愛護管理行政の仕組みについて学ぶために、施設(動物愛護センター、身体障害者補助犬にかかわる各施設、愛玩動物宿泊施設など)を見学し、さらに見学後に同級生たちとグループディスカッションをすることで理解が深まりました。
Q2. 授業は、どのようなことを意識して取り組みましたか?
施設をしっかりと見学しなくては、と緊張して臨んだのですが、見学先で施設に関する様々なことを説明してくれた担当の方のお話がとても分かりやすく、自然と意識が向いていきました。自分たちのような獣医系大学の学生であれば、動物が好きな人や動物に関する知識をもっている人が多いと思いますが、担当の方の説明は必ずしも動物が好きでない・知識をもたない人たちにもわかりやすく、かつ、その施設の重要性や必要性が伝わる内容でした。専門的な内容を噛み砕いて説明するためには深く幅広い知識と、動物だけでなく動物とかかわる人の気持ちも理解することが大切であることを学び、もしかしたら自分もいつかは説明する立場になるのかな、と将来を意識することもできました。
Q3. 授業を通じて、どのような気づき(学び)を得られましたか?
目的が異なる3つの施設から、それぞれの気づきがありました。動物愛護センターでは、動物の引き取り数を増やさないための様々な取り組みを知り、動物の適正飼養に関する知識をもつこと、それを普及していくことの重要性を再認識しました。身体障害者補助犬にかかわる施設として、公益財団法人日本盲導犬協会の訓練施設である日本盲導犬総合センター盲導犬の里「富士ハーネス」に行き、盲導犬のデモンストレーションを目の前で見学しました。人と盲導犬の信頼関係を目の当たりにして感動する一方で、盲導犬の普及にまつわる様々な課題を施設の方からお聞きしました。動物の宿泊施設では、人と動物の両方が気持ちよく過ごせるための様々な工夫が施設内のいたるところに存在し、その意図を考えながら見学することで多くの学びを得ることができたと感じています。
Q4. 授業の特長(魅力)や、体験してみての感想を教えてください。
実際に施設に出向き、施設の立地や雰囲気なども含めた色々なことを直接感じられることが何よりの魅力・特徴です。事前学習として各施設の資料を見ていましたが、やはり実物を見ることが理解を深めるのに大切であることを身に染みて感じました。盲導犬センターでは動物のトレーニングの重要性も感じ、2年次に開講される動物トレーニング学実習Ⅰ・Ⅱへのモチベーションが高まりました。愛護施設や宿泊施設では、その管理・運用にかかわる制度や法律をしっかりと理解する必要があることを学び、動物保健看護関連法規、動物愛護・適正飼養関連法規、適正飼養指導論など、これから受講する講義とのつながりをこの実習を通して確認することができました。見学後のディスカッションで同級生の考え方を知ることで、自分の視点も広がりました。自分の将来や今後の大学生活に様々なきっかけを提供してくれた実習であったと改めて感じています。
▲盲導犬センターでの見学の様子
▲インタビューの様子