
第3号:「チーズのいろいろ」

このように多様な食品は他に類を見ないと思われます。なぜこんなに種類が多くなるかを簡単にいうと、製造法によるところが多く、中でも原料乳と微生物の選択、凝乳、熟成がポイントとなります。つまり、これらの工夫によって独特の個性が吹き込まれるため種類が多くなるのです。
また、季節によっても様々なチーズを味わえます。これからの夏は、春に出産した羊の乳から作られたチーズ(ブルビ)、山羊の乳から作られたチーズ(シェーブル)が、熟成期間を経て、ちょうど新チーズの時期となります。また、春の青草を食べた牛からの乳から作ったチーズ(グラスチーズ)もこの時期に市場に出始めます。ワインで言う「ヌーヴォー」に相当するものでしょう。
