獣医学専攻博士課程一年の藤原渓さんが、伊豆弥生教授の指導のもと行った研究成果を第42回日本骨代謝学会学術集会で英語にてポスター発表を行いました。
日本骨代謝学会は、医歯薬系分野の研究者が多く参加する学会で、運動器や硬組織の制御メカニズムの解明や病態解明についての研究成果が発表されています。本学会にて、藤原渓さんの研究課題「Ⅻ型コラーゲンは腱損傷後の細胞遊走方向を決定する」は高い評価を受け、優秀ポスター賞を受賞されました。
アキレス腱損傷は、高齢者やスポーツ選手に多い疾患です。また、腱の損傷は競走馬や犬猫においてもQOLに関わる重大な疾患です。しかしながら、現在の治療法では腱損傷後、元の機能まで回復させることができません。
本研究では、Ⅻ型コラーゲンというコラーゲンの中でもマイナーな分子が腱の再生に必須であることを遺伝子改変マウス解析から明らかにしました。本研究は、人・獣医療におけるアキレス腱の再生医療の発展に貢献するものであり、藤原渓さんの研究のさらなる発展と益々の活躍が期待されます。
また、伊豆弥生教授は2024年4月から比較細胞生物学研究室で研究を開始しています。遺伝子改変マウスを用いたin vivo、in vitroの両面から、骨・筋肉・腱・軟骨などの運動器研究を推進しており、一緒に研究する人を募集しています。