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「この一冊」 - 図書の紹介- 200905号 | 「Environmental Enrichment for Captive Animals」
この本の
分類は480.79
。
当館は入って前面がすべて窓で、並んだ書架の間から光が入ってきます。その一番左の書架の、一番下がこの分類です。
野生動物保護の本が沢山。
ますます注目の分野ですよ。
Environmental Enrichment for Captive Animals
Robert J. Young
2009/3/15更新 200905号
本書は英国の動物福祉に関する大学連合(UFAW)のアニマルウェルフェア シリーズの1冊として2003年に初版が出た。
著者のRobert J. Youngは「現在ブラジルMinas Geraisにあるカソリック司教大学の動物行動学の教授であり、そこで彼は動物園における環境エンリッチメントと様々な動物種の野外調査に従事している。彼はこれまでに英国、米国、デンマーク、ロシアおよびブラジルで環境エンリッチメントを主題とした講義、ワークショップ、短期講習などを実施してきた」。
本書のタイトルを直訳すると『捕捉されている動物の環境エンリッチメント』となる。もう少しくだいて、『飼育動物の環境エンリッチメント』といえばわかりやすい。人の手にとらわれている動物とは、展示動物、実験動物、農場動物および家庭動物などであるが、環境エンリッチメントの研究は展示動物すなわち動物園の環境改善を中心に進められ、当然の結果として本書は展示動物を中心に書かれている。しかし、「環境エンリッチメント」という発想は基本的に異なるカテゴリーの動物にも共通するので、当然のことながら、動物園動物以外の動物についても必要な言及がなされている。ちなみに、後述する第7章では、真っ先にコンパニオンアニマルが取りあげられている。
さて、「環境エンリッチメント」とは何か?世はまさに「環境」をめぐって展開しているともいえる現代であり、動物権利思想も環境思想の多様な展開の一翼を担っているわけであるが、ここでいう「環境」は、もう少し狭い意味で、飼育動物の居住空間を指す。著者によると「環境エンリッチメントとは、如何にして捕捉動物の居住環境を居住者の利益に合わせて変えるかというコンセプトであり、」「環境エンリッチメントの結果として、そこの居住する動物の(正常な)行動の機会が上昇または増加することを行動エンリッチメントという(Shepherdson,1994)」。「つまるところ環境エンリッチメントとは動物園動物の環境と飼育方法を彼ら(動物園動物)の行動生物学および自然本来の姿に合う状態なるよう増強し改善するプロセスである。それは、動物の行動選択が改善され、その動物本来の正しい行動と能力が引き出され、その結果として動物の福祉が増強されるような施設と飼育方法のダイナミックな変化の生させるプロセスである。」
環境エンリッチメントは今や動物福祉における最も重要なテーマとして多くの研究者や動物管理者の関心を集めているといっても過言ではない。
ところで著者は本書を環境エンリッチメントに関するハイブリッド書(専門書と実用書の中間)として書いた。曰く「この本は環境エンリッチメントを実行することを願う読者ばかりでなく、環境エンリッチメントを実行することが実際にどのように動物福祉を改善するかを理解したい読者のためにデザインされている」と。
ちなみに、本書は序言のほか以下13章の構成である。英文と訳文を併記すると紹介者の「日本語力」が露見するのであまり出したくないのだが、敢えて示せば以下のとおりである。
第1章 環境エンリッチメント:その史的概観
(Environmental Enrichment:an Historical Perspective)
第2章 環境エンリッチメントを妨げるもの
(Why Bother Environmental Enrichment?)
第3章 環境エンリッチメントは機能するか?
(Does Environmental Enrichment Work )
第4章 環境エンリッチメントの先行応用と事後応用
(Proactive v. Reactive use of Environmental)
第5章 エンリッチメント装置の設計 (Designing an Enrichment Device)
第6章 エンリッチメントプログラム (The Enrichment Program)
第7章 カテゴリーの異なる動物へのエンリッチメント
(Enrichment for Different Categories of Animals)
第8章 餌と餌探し行動のエンリッチメント (Food and Foraging Enrichment)
第9章 社会的環境のエンリッチメント (Social Environmental Enrichment)
第10章 ハウジング (Housing)
第11章 備品、オモチャおよびその他の物品 (Furniture, Toys and other Objects)
第12章 エンリッチメント研究の設計および分析
(Designing and Analyzing Enrichment Studies )
第13章 環境エンリッチメントについての情報源
(Information Sources about Environmental Enrichment)
著者は「これら(上記13章)は、いずれも私が学術的あるいは実践的サークルにおいて最もしばしば疑問をなげかけたテーマを基礎に構成した」と述べているが、いずれも豊富な経験に裏づけされた充実した内容であり、面白い。
動物の福祉あるいは環境エンリッチメントに関心ある諸氏の必読書の1つである。「環境エンリッチメント発展のプロセス」は紹介者が本書で魅せられたテーマの1つであるが、本書の読者諸兄姉も、それぞれの関心に従って素晴らしい収穫を得るであろう。
最終2ページに簡単な用語解説がついているのも心にくい配慮(つまり、何もかもではなく、重要な事項のみ取り上げられているということ)である。
なお、本書はB5版、180ページあまり(参考文献等をいれて220ページ)で、活字もあまり小さくなく、文体も平易である。英文で1冊を読破してみたい方にはその意味でもお勧めである。
村松 梅太郎 客員教授