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「この一冊」 - 図書の紹介- 200924号 | 「なぜ、猫とつきあうのか」
分類番号は645.6
。かわいい挿絵は吉本氏の長女のハルノ宵子氏。
吉本氏の著作は他にも『食べもの探訪記』(分類596.07 T-2)、『僕ならこう考える:こころを癒す5つのヒント』(分類114 B-4)、『難しい話題:対談集』(分類901)など所蔵アリ。
なぜ、猫とつきあうのか
吉本隆明 ( 星雲社 1995年)
2010/3/15更新 200924号
「わからなくても、かんがえつづける」
これまで、吉本隆明の本を読んでこなかったのである。
が、本書はなにぶんにも猫についての本であるし、(ホンネを言えば)これなら私にもなんとかなるであろう、と思って手にとった。読み始めたら、あっという間だった。
猫好きは猫の本なら何でも読むかと言うと、それはチガウ。好きだからこそ、気にくわない本はとことん気にくわない。「たいしたこと書いとらん」と思ったらそれっきり。では本書はどこが「読ませた」のか。
雑誌『BRUTUS』で吉本隆明特集をしていたのは今年の2月。吉本氏を繰り返し取り上げ続ける『ほぼ日刊イトイ新聞』とのコラボとのことで『ほぼ日』でも新しくコンテンツがつくられていた。印象深かったのが、2009年1月にテレビ放映された『吉本隆明 語る』について放送評論家の言葉で「あの吉本さんの高邁な原理原則論がそう簡単にわかるはずがない。が、その気迫、人間というものが伝わった筈だ」という趣のこと。
私はその放映を見ていない。が、本書を読んでわかる気がした。
本書は、聞き手が吉本氏に質問する「聞き書き」スタイルである。過去に飼っていた猫、今の飼い猫、猫と家族のこと、人と猫の関係、そして猫という存在や、人間の本質に至るまで、聞き手の質問もなかなか面白い。猫に関連する本や記事をかなりきちんと集め、質問を絞り、さらに氏の答えを感じた上で進行をつくったように見受けられる。吉本氏も誠実に、ざっくばらんに答え、その口調までも感じられるように文章化されている。要するに、とても丁寧につくられた一冊である。
その丁寧さが際立たせたのが、吉本氏の人柄であると思う。
猫好きがされる質問に「人間より猫が好きなんじゃないですか」というのがあって、それには微妙な揶揄のようなものが混じっていたりするのだけれど、そういった種類の質問を投げかけられたときの答えがいい「僕はそこがかんがえ込んじゃうところなんです」。本書には時に「それについては、僕、よくわからない」といった言葉がある。普通、そのあとに続けて何か述べ立てると「わかりもしないことを」と思われそうだが、吉本氏にそれは感じない。氏は「わからなくても、考え続けている」。もっと言えば、「わからなくても、そこまでの過程を言葉にし続けている」。
そして、氏のものの見方には「全否定」というものが見当たらない。例えば「その本はところどころ面白かった」など、肯定を否定で“すべて”塗りつぶしてはしまわない。
答えがわからない問いを考え続ける。肯定と否定を保ち続ける。両方ともたいへんに困難なことである。が、そのふたつが揃うと、本書にあるような、「本物の客観性」になるのではないか、と思ったのが感想のひとつ。
ふたつ目は、そのふたつがあるとき、ほんものの「愛情」というか「やさしさ」があるのではないか、と思ったことだ。氏や、ご家族の方と猫のエピソードは素っ気なくなりすぎずに淡々と、嫌味ではない程度の愛しさで語られている。愛しいものについて語る際の、お手本のような一冊でもあった。
図書館 司書 関口裕子