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「この一冊」 - 図書の紹介- 201001号 | 「味覚と嗜好のサイエンス」
分類番号は491.377。
他にも「東京大学“超”人気講義録」や「鳥取環境大学の森の人間動物行動学」(←面白い。超オススメ)などあるので、検索してみるべし。
味覚と嗜好のサイエンス〈京大人気講義シリーズ〉
伏木亨 ( 丸善 2008年)
2010/4/1更新201001号
「味わい深い科学の書。キレがあるのに、コクがある」
新学期、のっけから他大学の講義本とはいかなることであろう、という声が聞こえそうですが、それはココロとフトコロの狭い見解です。読書とは、直接体験できないことの、この上ない擬似体験。本になっているのです。体験しないテはありません。
と、いうことで、この興味深い一冊をご紹介させていただこう。当初は「おいしさを分析した野暮な本」ではないかと疑っていた、それこそ野暮な誤解であった。本書には「味覚への理解を極め、おいしさをさらに深く」という、粋なはからいがこめられている。著者は、京都生まれ京都育ち、京大を出て京大の先生になってしまった、生粋の京都人である。
甘味、塩味、うま味、苦味、酸味の五大基本要素の分析から始まって、実は重要な〈痛みや不快感〉〈風味〉〈食感〉などを登場させ、現在、味覚伝達研究の世界は新データ登場で大変なの、と現状をチラッと見せてくれたりして、まぁそのあたりまでは本書をナメてかかっていたのですね。が、第4章で「おいしさを科学的に取り扱うために」おいしさを①生理的欲求、②文化的受容、③情報の主導、④快楽的嗜好の4つの原理に整理し、それをスタンダールの恋愛論(“恋愛は4つに分類できる―情熱的恋愛、趣味的恋愛、虚栄的恋愛、そして肉体的恋愛”)によく似ている、と斬ってきたところで、おや、と思った。
すみずみまで、実にしっかり「理系的に」書かれているのだが、その文章にいちいち〈キレ〉があるのである。日本の伝統的料理、たとえば一流の料亭で出される吸い物にあるような〈コク〉について、著者はこう描写する。
「淡いだしの風味と心地よいうま味、香り。そこにあるのは必須の栄養素を想起させる、いわば面影の風味です。」
それは味わう側の精神世界、いわば教養と文化に大きく依存する〈抽象のコク〉だと著者は分析する。しかしこれほどまでに理知的な、洗練された文章をこのところ読んでいただろうか、そう思わせるほどの文章である。こういう文章の書き手に、深い科学的知識と知的欲求があると、こういう一冊ができあがるのだ。
本書は科学の本である。油脂やトウガラシの分析があり、その受容機構についての、いわば無機質な科学的説明がある。が、ヨーロッパのビールは〈多量飲性〉に富む、ということを証明するための、ラットにビールの銘柄を選択させる実験などは、遊び心があり、シンプルに面白い。日本には畜産や酪農の文化があまり育たず、かつて食卓は植物性食材に溢れており、カツオだしこそはそれを動物性の味わいに変えてくれる調味料だった、という一節も印象に残った。
当館で各分野の本を読むと思うのだが、科学は決して〈風味のない〉ものではない。知的好奇心こそが、生活に味わいと奥行きを与えてくれるのである。新入生のみなさま、図書館サイトにようこそ。「専門的で難解なテーマでも、かみ砕いて語ればおもしろい」本が図書館には沢山あります。とりあえず筆者は、まずは美味しいお吸い物をつくろうと思ってページを閉じ、鼻をつまんで食べてみようかとふと思った。人前ではやめておこう。
図書館 司書 関口裕子