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「この一冊」 - 図書の紹介- 201004号 | 「ハチはなぜ大量死したのか」
分類番号は647.5。
解説を福岡伸一氏(『生物と無生物のあいだ』の著者)が書いている。「近年読んだ科学ノンフィクションの中でも出色」とのこと。まったく同感。なお、訳者あとがきによるとニホンミツバチには希望があるらしい。
ハチはなぜ大量死したのか
ローワン・ジェイコブセン ( 文藝春秋 2009年)
2010/05/15更新201004号
やられた。面白い。面白すぎる。
堂々たるハードカバーのノンフィクションが話題の書となったのも納得である。その馥郁たる魅力について、遅ればせながら当欄でもご紹介する。
テーマは「蜂群崩壊症候群(CCD)」。ある日突然、大量のセイヨウミツバチが「失踪」する。2006年秋からアメリカを中心として猛威を振るっている怪現象だ。
ミツバチがいなくなった? まことに遺憾なことだが、いまいちピンと来ないぞ。
そういう方こそ読んでいただきたい。大丈夫! 退屈はしない。ミツバチは魅力的な生命体だ。金色に輝くハチミツや、ローヤルゼリーといった彼らの「成果」だけでなく、その生態も、歴史も。
アメリカにおける養蜂家の実態だけでも読む価値がある。CCDは彼らを直撃した。ブンブンいう生きたミツバチが、巣箱ごとトラックに積みこまれ、全米を旅してまわっていることをご存知だろうか。そして、どれくらい多くの作物が虫たちの奮闘に依存しているか、実感したことはおありだろうか。本書によると、ブルーベリーやアーモンドは勿論、キュウリなどウリ科の方々、カカオやマンゴーなどデザート系の面々、乳牛が食べるクローバーやアルファルファまで、つまりはゾッとするくらいその数は多い。
ミツバチがいなければ、誰が受粉作業を行う?
どれも大規模農場でどしどし作られている作物である。つまりCCDは、養蜂家だけではなく農業全体、そしてその成果を口にする全ての人に影響する重大事なのだ。ということは、輸入大国である日本にとっても他人事ではないだろう。
そして、原因がまだ解明されていない。農薬、温暖化、携帯電話の電波などなど、多くの「犯人」が取り沙汰されているが、どれも決定的ではなさそうだ。
しかしなぜ、トラック移動ミツバチなど登場したのだろう? ミツバチはそんなに有能なのか。有能なのである! それも書いてある。「ある働きバチの一生」は面白かった。ある日先輩から「あなたも外で集配するのよ!」と言われ、花に向かって飛びだす新人ミツバチはキラキラしている。どう有能なのか? それも書いてある。花々を品定めし、twitter顔負けにつぶやくハチたちにも個体差があるそうな(ビッグマックで狂喜するハチから三ツ星レストランさえ辛口評論するハチまで)。こんな描写は見たことない。針を持つ彼らをどう飼い慣らしたのか? それも書いてある。牧師にして養蜂家ロレンゾ・ラングストロスの天啓のような発明の見事さよ!
本書は、ハチの羽音を聞きながら見る雄大な歴史絵巻である。白亜紀の革命・「花」の誕生、昆虫が彼らの運命的なパートナーとなるいきさつ、ハチミツに魅せられた人間の工夫の数々。生き生きした訳文によって届けられたドラマはどれもすばらしい。
それがどこから狂ってきたのだろう? その因果のめぐりに読者はひとつひとつ気づかされる。つまり、人間が「果」のみを求めすぎたのではないか。ミツバチの失踪を「大量死」とつけた気持ちはわからなくもないが、原題『Fruitless Fall(実りのない秋)』のほうがいい。本書を読んでグッと来るのは、ミツバチが飛び交い花が咲き乱れる春と、それらがいなくなり収穫もない秋の光景である。実のある一冊だった。
図書館 司書 関口裕子