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「この一冊」 - 図書の紹介- 201007号 | 「銃病・原菌・鉄:一万3000年にわたる人類史の謎」
分類番号は204。
すでに借りている人もいます。おぬし、やるな!という気分。きっとまだまだあるんですよ、こういう掘り出し物が・・・。
銃・病原菌・鉄:1万3000年にわたる人類史の謎
ジャレド・ダイアモンド ( 草思社 2000年)
2010/07/01更新201007号
朝日新聞の「ゼロ年代の50冊」で第1位、という記事をネットで発見。ハードカバーの上下巻で、合計4000円近くになるという。それなのにベストセラーになった、というからには。
間違いない、
よほど面白いにちがいない。
そう思っていた矢先に、当館カウンターに本書が返却されたのである。えっ、ウチにも入ってたの?!と思った私は司書の風上にも置けませんね、すみません。
一気に読了。いやー、粗末なアタマですがガツンとやられたくらい面白かった。
「銃・病原菌・鉄」は、大航海時代当時、ユーラシア大陸系民族が持っていたもの、そして、南北アメリカの先住民やアフリカ大陸・オーストラリアの人びとが持っていなかったものである。
この3つを持つ人と持たざる人が出会ったとき、何が起こったか。もっとも劇的な瞬間はもちろん、1532年11月16日、ペルーの高地でインカ帝国皇帝がスペインから来たピサロに捕らえられたときである。たった200人足らずのスペイン兵に、7000人のインカの人びとが瞬く間に虐殺され、太陽神と言われた皇帝はさらさらと捕虜になってしまった。
「銃」「鉄」で勝ったというと、スペイン兵は銃と剣で奮戦したのだろうと推測はつくだろう。では「病原菌」は?
読者はこのインカでの惨劇や、マオリ族とモリオリ族の残酷な邂逅などを経て「銃・病原菌・鉄」の果たした役割を知るだろう。その3つだけではない。例えばなぜピサロは皇帝をやすやすと罠にかけられたか。それはスペイン側だけが、およそ10年前にアステカ帝国があっさり征服されたときの過程を「書物によって」あらかじめ知っていたからだ。ではなぜインカにはそういう書物がなかったか。
文字がなかったからである。
本書の面白さはここからだ。なぜ「持つ人」と「持たざる人」がいるのか。
農耕を始めた人々と、狩猟生活を貫いた人々。家畜を育てた人々と、家畜など持たなかった人々。定住の民と放浪の民。すみやかに周囲からの文明を吸収した民族とそうでない民族。
「人種が違うから」と片付けられてしまいそうなこの問いを、ひたすらに追いつめていく著者の手並みは絶妙である。地形、気候、緯度と経度の違いは、動物や植物の伝播の過程を違えていき、違った農耕や牧畜の文化を形成し、人口の増え方に差をつけ、それが政治・軍事機構や技術・文字文化の発達の決定的な違いを生み、例えば同じ民族が違う島に分かれて移住しただけで全く違う人びととなってしまう。「病原菌」が人類史に果たした怖しい役割に言及するあたりなど、個人的にはもう脱帽。シビレた。
もし出来れば読了後、プロローグに帰っていただきたい。本書の生まれたキッカケは、著者が以前、ひとりのニューギニア人から受けた問いにあった。著者は答えられなかった。そして25年をかけて本書をものした著者が、内容についてまず語る。医学、生物学、生理学、言語学、歴史などに「首をつっこんできた」実にユニークな経歴の持ち主が、ユニークな問いを得て、ユニークさを存分に発揮して書き上げた一冊ということが、すでにわかり、読者の期待を煽る。読了後は感慨をこめて読み返せるだろう。
本書に究極の「勝因」があるとすれば、それは類い稀な「問いをつなぐ力」だと思う。異分野にまたがる豊富な知識と、それらを融合してのける卓抜した理解力があったからこそ、他の誰でもない、彼が本書を書いたのだ。「銃・病原菌・鉄」が生まれた過程と同じように、本書も言わば必然から生まれたものだったのである。
図書館 司書 関口裕子