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「この一冊」 - 図書の紹介- 201010号 | 「江戸の料理と食生活」
分類番号は383.8。
今年の8月は料理文化特集月間です。本書で印象的だったのは木製の入れ歯の写真ですかね。房楊枝(総楊枝)の写真を見て「そっかー、『仕掛人・藤枝梅安』の彦次郎さんはこれをつくってたんだー」と思ったのは筆者だけではあるまい。
江戸の料理と食生活
原田信男 編著 (小学館 2004年)
2010/08/16更新201010号
江戸時代を「史実から」見る場合に気をつけるべきなのは、そのべらぼうな「期間の長さ」ではないか。265年間である。現在から265年遡ったら、まだ暴れん坊将軍が生きている、つまり江戸時代真っ盛りになってしまう。江戸後より、江戸時代のほうがずーっと長いのだ。
だから、柳生十兵衛が眼帯でイケイケだった江戸初期と、遠山の金さんが桜吹雪にブイブイ言わせていた幕末近くでは、江戸の町並みはまったく違う。いつもいつも蕎麦屋が旨くて初鰹が大モテで廻船問屋がお奉行と悪巧みをしていると思ったら大間違いである。初期の江戸には座って食べられるレストラン的なものさえなかったが、幕末にはチェーン店やファーストフードまであり、名物も花盛りだった。
つまり、科学の発達こそなかったかもしれないが、文化・技術の発展はおおいにあった時代なのである。その変貌ぶりを楽しめる一冊をご紹介しよう。
ヴィジュアル豊かな一冊である。草子類の挿絵や浮世絵、写真など膨大なカラー図絵を散りばめることで、その内容の濃さをわかりやすくしている。江戸の食を紹介するというのは並大抵でない。庶民から将軍までのあらゆる献立、四季の移り変わり、町の顔、さまざまな名物、当時数多く出された出版物、旅や宴会といったイベントの光景などなど、切り取る場面はあまりに多く、それが270年弱の間に変遷していくのだからかなわない。が、本書では「第一章 江戸の一日、一年、一生」「第二章 食品と調理法」「第三章 食の楽しみ」と内容を三章に分け、テーマごとに語ることでかなり成功している。
実際、なかなか楽しい読み物である。牡蠣や卵で味つけされた色とりどりのご飯、「玲瓏(こおり)豆腐」「小もん豆腐」といった多彩な豆腐、「時雨卵」「松風卵」と粋な名がつく卵料理など、再現された料理を写真で見られるし、「今でも食べられる名物」を数えていくのも一興だろう。だが本書の構成はしたたかで、人口の増加、交通網や農業・漁業の発達、流通の拡大など、食のバックグラウンドもきちんとおさえている。京・大坂を始めとする各都市との関連、金融・生活に関する法改正、天災や外国からの影響も忘れていない。<食>というのは総合文化であり、産業なのだと実感させられる。
そして驚かされるのが、<食>に関する出版物の膨大さである。レシピ本、ガイドブック、番付や歳時記などだけでなく、食べる光景を描いた浮世絵も数多くある。それだけ「食べることについて読みたい、知りたい」という読み手が沢山いたのであり、「伝えたい」と願う作り手がいたのであろう。そのへんは現代と変わらない(テレビがない分、現代以上かもしれない)。
本書は<食>のみならず、出版文化の<旨さ>も大いに伝えてくれているのだ。醤油、味噌、塩、砂糖、酢や味醂、酒、茶など「江戸の味」たちについては当館にさらに専門書がそれぞれあり、漁業や交通についての専門書もあり、『元禄御畳奉行の日記』といった関連新書もあり、井原西鶴の『万の文反古』まであるということを最後に付け加えておく。当館だけでも、本の海は果てなく、深く、おいしいぞ。ささ、ずずいと奥へ。
図書館 司書 関口裕子