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「この一冊」 - 図書の紹介- 201104号 | 「 森の奥の動物たち-ロボットカメラがとらえた森の精霊たちの姿」
分類番号は481.7。
ヒメネズミが、タヌキが、テンが「こっちを見ている」! これがホントの「カメラ目線」だ。月夜にきらめく星までがキラキラと本書を彩っている。ここから、少しでも森の生態を知り、身近に思い、大切にしたいと思い立ってほしいというのが著者の願いである。
森の奥の動物たち
-ロボットカメラがとらえた森の精霊たちの姿
鈴木直樹( 角川学芸出版 2009年)
2011/02/16更新201104号
3D映画を形容するのによく言われる言葉「手を伸ばせば、さわれそう」。
そりゃそうだ。そのために3D特別料金を払い、ちょっと恥ずかしいメガネをかけて座っているんだから。
が、いま筆者は別にアカとアオのメガネもかけておらず、ただ事務机に座って本を広げているのだが、ココロの底からうぉぉぉぉ!と熱望してしまったのだった。
さわりたい。
雪の上に、テンが立ち上がっている。毛皮が金色に輝いている。ニホンザルが木々の間を滑空している。顔だけが真っ赤で、冬の毛皮はフカフカだ。タヌキの家族が顔を寄せ合っている。黒々した毛に雪がカチカチにくっついて、雪遊びしたあとみたいだ。
あざやかな緑色の苔の上を、茶色いネズミが動いている。しっぽがピンと緊張している。ハクビシンの真っ黒な瞳の大きいこと! モグラの背中も黒光りしているが、鼻先だけ紅い。カラスは「濡れ羽色」と言うけれど、黒すぎて青く見えるほどだ。
さわりたいよう。
もちろん、野生動物に触れるはずもない。だがこの写真はどうだろう。まるで、国立級の博物館のジオラマのように、ちょっとわざとらしいぐらい「本物っぽい」。写真だから?
いやいや、写真にあるまじき「らしさ」なのだよ。ちょうど、本物そっくりに描かれた写実主義の絵画を見て「なんか写真みたいだよねー、こわー」と言っちゃうくらいの「らしさ」なのだよ。
トップページに、これらを撮影したロボットカメラの姿の写真がある。
つくったのは医大の教授だ。いや違うな。医学と工学と理学の教授だ。医学では医用生体工学、理学では古生物学などを専門とされていて、冷凍マンモスやシーラカンスの調査も行ってこられたという。そもそも彼のロボットカメラの「さきがけ」は、マンモスと比較したいがための、ゾウ用のカメラで、どれもぺしゃんこに踏み潰されたそうだ。
カメラと動物を相手に奮闘し始めた彼は、試しに日本の森の中を撮ってみた。
その結晶が、本書である。圧巻は、同じ角度から撮影された写真を合成した、息をのむような写真だ。雪の斜面を登っていくいっぴきのサルの姿を連続でポンポンポンと一枚に並べてみる。ある木の洞を背景に、そこを通ったヒミズを、ネズミを、タヌキを並べていく。要するに、同じ背景の複数の写真から動物の姿だけ抜き出し、その背景に並べて一枚の写真にしてみるのだ。
それだけで、動物がどんな動きをするかがわかり、そこがどれだけにぎやかな「森の繁華街」なのかがわかり、どれだけ異なる大きさの動物が交差しているかがわかるのだ。
こういうことを思いつく著者の想像力にクラクラする。しかし「おわりに」を読むと、これらの写真にもっとも驚かされているのは、他ならぬ著者自身なのだ。「それにしても野生動物の登場はいつも不思議である」。彼こそが、最初に写真を見て、正体不明の動物に首を捻り、雪に沈まないテンの動きに唸り、スミスネズミのトンネルから顔を出したヒメネズミにびっくりしているのだ。
彼の毎日は、どれだけ驚きに満ちていることだろう。
「この本を作るために私が捻出した時間は、研究や大学の仕事を終えた深夜から明け方にかけてであった。それは森の動物たちが活発に動く時間帯でもあった」
この一文を嬉しそうに綴っている著者のことが、当分のあいだ、羨ましくてたまらないだろう。本書は、動かない映像にも魔力があることの証明である。驚いてくれ。
図書館 司書 関口裕子