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「この一冊」 - 図書の紹介- 201202号 | 「日本めん食文化の一三〇〇年」
日本めん食文化の一三〇〇年
奥村彪生 (農文協 2009年)
2012/01/16更新201202号
分類番号は383.8。
歴女な気分になったり、食エッセイとして楽しめたり、グルメ記述にお腹が鳴ったりと、さすがはめん。どの食べ方にも味があります。「うどんのだしの色は関ヶ原を境に東西で異なる」という一文だけでも、お代わりできそうだ。ウマすぎ。
「日本国内における全ての麺食を禁ずる」などというトンデモ法令が施行されたらどうなるだろう。日本の暮らしからめんが消えたら。つぶれる飲食店多数、観光業は大打撃。冷やし中華が、流しそうめんが、年越し蕎麦が無くなり四季は無味乾燥に。メニュー激減で食生活は崩壊寸前。「禁麺法時代」に跋扈する隠れ麺屋、ネットに飛び交う密造麺、海外麺食ツァー大流行…誰か小説を書きませんか。
日本人とめんは切っても切れない深い仲。そんな「めん食文化」を、前代未聞のスケールで書き上げた一大著作がここに登場した。
第一部が「コムギを原料としためん類」、第二部が「日本のそば食の歴史と文化」。ひとくちに「コムギのめん」と言ってもその歴史は長い。最古のめんとして紹介される索餅(さくべい)は『正倉院古文書』に記述がある。ここに始まり、平安時代のほうとう(時の帝の春日行幸に、女性二十名が音曲に合わせ踊りながら“ほうとう”を手延べする。そういう芸能集団があったとな!)、油を塗った手延べめんとして発達する索麺(そうめん)、小麦粉を押し広げためん体を切る、ニュータイプめん“切麦”、それを温食するための大発明・饂飩、そしていまや国民食となったラーメン。これで一三〇〇年だ! うーん、食べきれない。あ、お水ください。
内容も濃い。当時の日記や手紙など、いわゆる「一次資料」に関する記述がとても多い。『小右記』や『言継卿記』などスター級はもちろん、『東寺百合文書』のようなレア資料まで挙げられる。本書は実は、著者の博士論文をもとに編集した一冊なので、『本朝食鑑』とか出るんだろうなー、までは予測していたけれど『多門院日記』や『鹿苑日録』までキタよ! どれだけ本格なんだ!
でも、めんめんと歴史を語るだけじゃつまんなさそう、とか思うでしょ。
いやいや、いったんモードに入って読み始めると、これが面白いのなんの。まずは食べ方。たとえば戦国時代、そうめんは酒肴であった! 垂味噌につけて食べている。冬は味噌汁で煮込んで食べる(だから煮麺=入麺)。そして泥酔。
夜桜見物にうどんを弁当にする! 茹でたのをさらしてお重に提げて運ぶのである。温めてから食べても冷やでもよい。そして飲酒。
そもそも“さくべい”にもバリエーションがあり、ゆでた小豆をかけるスィーツ式、塩や酢や油で合える冷やし中華式もあった。やはり酒。
そうやって「めんの発展」を追ううちに、さまざまなご当地名物にも迫る。稲庭うどんや讃岐うどん、きしめん、味噌煮込みうどん、一本うどん津軽そば鴨なんばんどじょう汁エトセトラ。その伝来の通説についても、歴史書にない切り込み方が著者にはできる。原材料と作り方による考証だ。それらしい伝承も、材料・製法や年代に疑問があるなら、著者なりの説を考察し、呈示している。利休や佐竹義宣もからめた《稲庭うどん大和伝来説》など、なかなか興味深い。
また「そうめんは古いほうが美味しいのか」「健康にいい蕎麦はさらしなか並か田舎か」など、科学的データも用いて考証した部分もある。中国の麺文化との比較もある。小麦粉、そば粉、各種調味料の歴史や効能についても忘れていない。
それにしても目次にずらりと並ぶ、さまざまなご当地めん! その由来だけでなく、美味しさや名店も記載され、その部分に突入した途端、「日本美食麺めぐり」いざ旅立たん、という気分になる。約二年間、全国津々浦々を周り、血糖値急上昇で入院までしたという。そしてそば食で復活したそうな。そこがオチかい!
<うどんのルーツは日本だった!>の新説だけでなく、すみからすみまで読み応えのある本書、そのおいしさは決してのびません。ごゆっくりご賞味ください。
図書館 司書 関口裕子