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シュウカツの友

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職業とは何か

梅澤正 (講談社現代新書 1955 2008年)
2009/10/02更新 026号
「適職こそが職業か、では適職ってみつかるのか」「やりたい仕事こそ職業か、ではやりたい仕事ならやりがいは必ずあるのか」「楽しく働ける仕事なんてホントにあるのか、では楽しくないときは転職するのか」など、モヤ~ン、と疑問に思っちゃあいるけれど、それを言ったらおしまいよ、みたいなコトを、すぱっすぱっと切っていく一冊である。
こういう啓蒙書みたいなのは、読むとかえって混乱することもあるのだが、本書に限って言えばちょっと面白かった。
例えば「コミュニケーション力」やら「社会力」やらにしても、要するにすでに「キーワード化」しちゃった言葉なのであって、抽象的すぎ(訳:そう言われてもねぇ)という現実をちゃんと指摘してくれているのである。いちいち、もっともである。
(ではオトナたちはみんなこういう能力を持っているのかい、と言ったらご存知のように、持ってないヒトも沢山いるわけだから)

特に働きたい企業があるわけでもないし、いろんな会社回ればいいの? 採用してくれたところに行けばいいの? それでホントに決まっちゃうのかなぁ、オレの将来、という方は、まぁ騙されたと思って、読んでみてはいかがだろう。