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シュウカツの友 043号 | How to get a PhD:A handbook for students and their supervisors. 4th ed.
How to get a PhD:A handbook for students and their supervisors. 4th ed.
(McGraw-Hill 2005年)
2010/05/26更新 043号
博士号や大学院進学についての図書が何冊か入っているが、本書も参考になるかもしれない。イギリスで発行されたPhD取得のための本である(自然科学だけでなく、社会科学や人文科学の学位も含む)。
洋書なのでもちろん全文英語だが、わかりづらい英語ではないと思う。英国での学位の捉え方や、Studentship(給与が支払われる院生のポスト)についての記述があるのは貴重である。
内容は具体的で、学位取得までの費用はどうするかとか、どれくらい時間がかかるかとか、社会から孤立しがちだがどうすればいいかとかいった疑問についての解答、最終的に学位が取れない場合についてのケース説明、学位取得までの研究・論文執筆といった過程の分析、そして教授との付き合い方(教授は学生に何を望んでいるか)などが書かれている。面白いのはChapter.9の「白人・男性・異性愛者のイギリス人フルタイム研究者(つまりまったく弱点がない)の中でどうやってうまくやるか」という項。留学生・人種的マイノリティ・女性・同性愛者などと項目分けして、予想されるトラブルと対処方法が検討されている。
また、タイトルにもあるとおり、院生を受け入れる教授陣のための章(学生が何を期待しているか等)、大学側組織から考えた章もある。学生向けの章と合わせて読むと面白い。