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博士漂流時代 ―「余った博士」はどうなるか?―

榎木英介 (株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン 2010年)
2012/2/14更新 052号
とうとう「高学歴ワーキングプア」という衝撃的な言葉まで巷でささやかれるようになってしまった。
「大学院に進む」というコースが特に珍しくなくなってきたいま「博士」たちは余っているらしい。どんどん価値が下がっているらしい。なるもんじゃないらしい。
そんなクラいウワサばかりが先行している「博士業界」の内側について率直に書かれた本書、なかなかに内情に迫っている。読んでしまった。
が、本書の特色は、単なる業界裏話に終わらず、本来優秀な「博士たち」を「社会の担い手」として、もういちどとらえ直そうとしたところだろう。
停滞している日本の、再生に向けて「博士たち」は、いま、何ができるのか。

そろそろマジメに考えるべき問題の、まずはとっかかりの一冊。