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シュウカツの友

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博士号だけでは不十分! 理系研究者として生き残るために

ピーター・J・ファイベルマン(白揚社 2015年)
2015/12/21更新 071号
“経験によって成熟した感情や思考が身につくのだとしても、その経験自体が、研究者の道を断ってしまうほど不幸なケースが少なくないのだ。それを考えれば、自分自身でなく他人の不幸な経験から学ぶことには、ずっと大きな利点があると言えるだろう”
…というのがあとがきの一文。とにかく、せっかく博士号を取ってもサバイバルの方法を知らなければ、いずれ研究とは無縁の人生を送ることになってしまうという警告の書である。
当コーナーには『博士漂流時代』という一冊もあるが、本書は著者がアメリカ人。よりドライな感じ。内容に日本の事情とかみ合わないところもあるにはあるのだが「気構え」としては同じだと思うので、やはり一読の価値がある。
というか、別に研究職でなくても、シュウカツしている人には役立つ「心構え」が沢山あるのではないだろうか。要は「ニーズに応える」ということなので。

具体的な内容としては教官の選び方、口頭発表のコツ、論文の書き方、面接の際の心得、助成金の獲得法などなど。辛口です。