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世界は仕事で満ちている

隆旗学 (日経BP出版センター 2008年)
2010/04/07更新 033号
小学館ノンフィクション大賞優秀賞も受賞したことのあるライターが著者。
連載されていたのは「日経ビジネスオンライン」。
なかみは、その仕事についたキッカケや仕事内容、家族や周囲の人々についてなど。読み物形式である。データ本ではない。キャッチコピーは「就いたシゴトが天職さ」。

読んでいて退屈することはない。そして、なかなかに珍しい「仕事」たちである。
口紅の調合師、レストランの覆面調査員、養豚場長、牛タン屋店長、缶コーヒーブレンダー、タバコブレンダー、庭師、カイロプラクターなどといった「仕事」に混じって、エンバーマー(死に化粧師)やオルゴールへのアレンジャー、ブラジャー開発者といった「ちょっと珍しい仕事」、果ては田舎の映画館経営者や焼きイモ屋まで登場する。すべて、それを生業とする人々へのインタビューで構成されている。
「こういう仕事もあるんだよな」という感想を持つ方が多いだろう。本書が役に立つかというと、わからない。が、世の中、これだけいろんな仕事があるのだから、なにか好きなものがあるのなら、その関連で仕事がないか、調べてみてもいいのでは。
ドアは探さないと。

いろいろな「仕事」が集まって、この世はできている。