図書館MENU

はたらく人びと

日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学
山地酪農家中洞正の生きる力

山地酪農家中洞正の生きる力

中洞正 (ソリストの思考術;3 六耀社 2013年)
2014/07/18更新 066号
『幸せな牛からおいしい牛乳』に続く、中洞正さんの本。
「私は」の一人称で書かれており、前作より自伝的である。『幸せな~』は現代日本の牛乳事情について重点的に説明していたので、多少内容がかぶるところがあっても印象がぜんぜん違う。充分に「読ませる」のでご安心を。
日本の酪農の今後について語るなら、まず「日本人と牛乳の関係」から考える必要がある、というフレーズが第5章になって登場するが、それまでの内容から説得力あるものとなっている。『食の終焉』など、現代のグローバル経済に寄りかかりすぎて最早破綻しそうな「現代の食」に対する、ひとつの回答のような内容。合わせて読むとより響くのでおススメ。
中洞牧場では研修設備も完備し、研修生を常に受け入れている。それについても書かれているので、山地酪農について学んでみたい方には大いに参考になるのではないだろうか。