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バイオリソース分野(生物資源バンク構築・管理)

日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学

バイオリソース分野(生物資源バンク構築・管理)

メインテーマ①:伴侶動物の腫瘍組織サンプル収集と株化細胞の樹立

獣医療の発達により長寿命化が進む伴侶動物では、人間と同様に腫瘍性疾病が増加傾向にあります。外科的切除により得られた様々な腫瘍組織を収集・解析し、その特徴をデータ化することで、これまで見えて来なかった予防・治療戦略の構築が可能となります。また、腫瘍性病変から株化細胞を樹立・活用することで、一貫したデータが得られ、再現性が高い研究展開が期待できます。当分野では、貴重なバイオリソースを用い、基礎~応用~臨床研究をシームレスに推進できる研究体制の構築を支援しています。

メインテーマ②:伴侶動物の医療・福祉に役立つ遺伝情報の探求

みなさん、ゲノムという言葉を知っていますか。ゲノム(genome)とは生物のもつ遺伝情報の全体を表す言葉です。その遺伝情報は、生物の細の核の中に存在するDNA分子です。私たちは、このゲノム情報を応用し、輸血不適合に関連する血液型のDNA検査法の開発や、盲導犬の適性に関連した遺伝子探索、DNA個体識別などの研究を行っています。遺伝情報を研究するには、その生物が遺伝的にもつ、形態、構造、行動、生理的特性や疾患などの表現型が明確な生物遺伝資源の構築がとても重要になります。

●研究者情報

教授 盆子原誠(獣医学部獣医学科)

 動物の腫瘍性疾患について、分子病態の解明とそれに基づいた新規治療戦略の開発を進めています。この研究センターから新たな治療法を臨床の現場に提供することを目指しています。

教授 近江俊徳(獣医学部獣医保健看護学科)

 研究理念は、人と動物の医療・福祉に役立つ遺伝情報の探求です。その一つに、血液型の研究があります。血液型は、集団遺伝学、輸血医療、疾患関連解析など幅広い領域に役立っています。まだまだ研究テーマが尽きることはありません。

講師 田村恭一(獣医学部獣医学科)

 研究のための研究も面白いのですが、病める動物とそのご家族の心を少しでも癒すことに大きなやりがいを感じています。基礎研究で得られた成果を伴侶動物臨床の現場に還元することを目的に研究を行っています。