令和4年度 入学式(獣医学部) 学長式辞

日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学

令和4年度 入学式(獣医学部) 学長式辞

 本日、ここに新入生の皆さんをお迎えし、令和4年度入学式を挙行できますことは、本学にとって大きな喜びでございます。獣医学部獣医学科、獣医保健看護学科の入学生の皆さん、入学おめでとうございます。本学教職員一同、心から歓迎いたします。新入生の皆さんは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大という危機を乗り越え、経験したことのない環境下での入学試験を勝ち抜いたことに、敬意を表します。新入生の皆さん、そして、愛情をもって皆さんを支えてこられたご家族、関係する方々に、心よりお祝い申しあげます。
 また、学校法人日本医科大学坂本理事長にいたりましては、ご臨席を賜り、誠に有難うございます。本日、めでたく入学された学部生180名が加わり、新たな門出となります。私たちも、皆さんやご家族の方々、そして教職員が一堂に介し、この入学を祝う式典を楽しみにしておりました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、いつもとは違う、オンラインも活用した形での式典となりましたこと、ご理解賜りますよう、お願いいたします。

 日本獣医生命科学大学の組織は、2学部4学科、1大学院3専攻にて構成されており、明治14年に開学した、伝統ある大学と言えます。学是を「敬譲相和」とし、「謙譲と協調、愛と倫理を育む科学の創成」を目指し、教育理念を「愛と科学の心を有する質の高い獣医師と、専門職及び研究者の育成」と定め、今までに約2万人の卒業生を輩出してきました。
 教育理念にある「愛と科学」、この言葉は、後ほど流れます「学歌」の第4節にも記されており、本学の基幹となる「大切な言葉」として位置づけております。 人間「愛」と動物「愛」の豊か生命科学人材として、獣医学部の入学生は「獣医学、及び獣医保健看護学に必須な学術を教育・研究し、併せて学生の人格・素質を陶冶し、さらに、獣医学と獣医保健看護学の基礎・臨床、及び社会的意義について、充分認知させるとともに、生命倫理を踏まえ、誠実・公正なる判断と対応ができる人材」を目指してください。

 そしてもう1つ、皆さんに期待することは「じりつ力」を身につけることです。「じりつ」とは、みずから立つと書く自立力、みずからを律すると書く自律力、ともに大切な力であると考えています。特に、コロナ禍において、皆さんは、様々な我慢を強いられてきたと思います。自ら行動を起こし、自ら学び、時にくじけそうになりながらも、受験という競争に勝ち抜きました。そして、部活動をしたい、友達と遊びたい、様々な想いの中で感染しない、させない、という想いで自らを律して、この日を迎えているだろうと思います。残念ながら、まだまだ、その我慢強い生活を続けていかねばなりません。本学で生命科学を学ぶ皆さんは、その意義を改めて考え、同世代の規範となる行動を取っていただきたいと、強く願います。その先には必ず、愛と科学の心を有する質の高い獣医師、専門職、及び研究者として、また「じりつ力」を併せ持った人材として、この大学を卒業することが出来ると考えています。期待しております。

 本学においても、新型コロナウイルスに感染しない、させないために、対面での講義や実習、学外実習や部活動、その他のイベントに、大きな制限をかけながらの運営となりました。しかし、令和4年度は引き続き、警戒を怠らず、感染対策を徹底しながらではありますが、私が学長に就任以来、事業計画の基本方針に定める「日本獣医生命科学大学に集う全ての力の結集」により、学生同士が、学生と教職員が様々なことにチャレンジできる環境を再構築し、大学生になったと、実感できる取組みを進めてまいります。そのためには、繰り返しになりますが、生命科学を学ぶ者として、同世代の規範となる行動を、教職員とともに求めます。

 結びになりますが、本学での学びと出会い、経験は、人間としての成長をうながしてくれるはずです。くじけそうな時、迷う時があれば、遠慮なく、声をかけてください。 相談してください。私たち教職員は、全力でお手伝いいたします。皆さんにとって、実りの多い大学生活となることを祈念して、私からのお祝いと、歓迎の挨拶とさせていただきます。

 皆さん、入学、誠におめでとうございます。

令和4年4月6日
日本獣医生命科学大学 学長

清水一政