食品科学科 2006年度卒
勤務先
米久株式会社 森のビール工場 品質保証部
私は入社してすぐに、ビール工場に配属が決まり、品質保証部の検査員としてビールのサンプリング、化学分析、微生物検査を日常の業務として行っています。化学分析では、ビールの特徴を示す色度や苦味成分を示す苦味価、アルコールなどの分析、微生物検査では、大腸菌群を始めとした細菌検査の他、ビール製造で欠かす事のできない酵母の培養も行っています。世間が食品の安心安全に敏感になっている今、私たち検査員が出したデーターを元に出荷判定がなされる為、日々、身が引き締まる思いで業務に取り組んでいます。又、これらの業務の他に、工場・検査室の改善活動や品質の向上を目的としたQMS活動があり、私は現在、製品ができるまでの苦味価の傾向と分析の精度を上げる事をテーマに実験を組み立て、検証する作業も行っています。このように品質を守る部分と、品質を向上する部分の2方面からアプローチできる今の仕事にやりがいを感じています。
食品化学研究室で過ごした2年間が私にとって一番濃い大学生活となりました。
実験の計画を自分達で立てて進めていく事の大切さ、思うように結果が出ない時のもどかしさと結果が出た時の楽しさ、先生方、メンバー間の“報・連・相”の重要さ、後輩を指導する事の難しさなど、今振り返ると色々な思いを経験する事ができ精神的な面でとても勉強になりました。そして何よりも研究室のメンバーが一致団結していました。秋にはスポーツ大会を開き、冬にはスキー合宿を行ったり、学祭では出店の準備で夜遅くまで仕込みの準備をしたりなど、人と人とのつながりの大切さを身をもって実感した2年間でもありました。
就職活動で不安な時、卒論で大変な時だからこそ、皆で励まし合い奮起できた…そんな仲間と一緒に過ごせた研究室での時間が一番の思い出です。
私はこの大学で過ごした4年間で沢山の良き仲間に出会えた事に、社会人となった今、とても感謝しています。仕事で辛い事があった時、先生方の一言、仲間の一言が再び自分を奮い立たせる原動力となっています。一番時間がある大学生活だからこそ、勉強に遊びに部活動サークルに、自分の型にはまる事なく色々な事にどんどん挑戦してみて下さい。そして今この時に出会えた仲間達と共に様々な思いを共有して下さい。この4年間で得た事、得た出会いは必ず将来自分に生かされる事を信じて精一杯楽しんで下さい。