中山 勉 教授(農産食品学教室)
去る平成29年2月22日(水)、食品科学科農産食品学教室に所属する4年次学生の卒業論文発表会が開催されました。
研究には正解というものはありません。教員による実験技術や研究の進め方・考え方の指導を修得してそれを超えた瞬間に、学生の皆さんは一緒に研究に取り組む「同志」に変身します。残念ながら、教室に所属した直後はなかなかその辺りを自覚する余裕もないようでしたが、さすがに2年近くも取り組み続けると、皆研究テーマに対する理解が深まり、後輩の質問に堂々と答えられる発表ができるようになっていました。内容だけでなく発表のスキルが中間報告会から飛躍的に向上した学生、発表直前まで不足データを補うためにわき目も振らずに実験する学生など、それぞれの成長を見ることができました。我々としては、「この状態でまだ数年頑張って研究を続いてほしい!」というのが本音ですが、理系研究の醍醐味の一端を少しでも感じていただいたとすれば、これ以上の喜びはありません。
発表を終えた4年生の皆さんには、テーマを受け取った当初の右も左も分からない状態から、ここまで到達する過程で得た様々な経験を財産に、これからそれぞれの道で出会うであろう様々な課題にチャレンジしていただきたいと思います。