ジュリア・ロバーツが主演し大ヒットした『Notting Hill(ノッティングヒルの恋人)』[Penguin;Level 3]は、日常会話を読むのに絶好の一冊。”It was quite sweet, really.”(それって最高だよな、マジでさ)とか、”We’ve got something for you”(あなたにいいものがあるのよ)とかね。でも、同じ脚本家(リチャート・カーティス)の『Love actually(ラブ・アクチュアリー)』[Penguin;Level 4]をご覧になった方はおいでだろうか。ヒュー・グラント、キーラ・ナイトレイ、コリン・ファースといった英国俳優の豪華共演が話題になった群像劇で、ほろ苦い現実も巧妙に織り交ぜて、よりハッピーエンドを輝かせるという、この脚本家の手腕が光っている。あらためて読んで「こんな映画だったかな」と、もう一度映画を観てみたくなった。”When the planes hit New York, people’s last phone calls weren’t messages of hate. They were messages of love.”という一節はもう、すばらしくないか。