自己実現：

　一万年頃前に人類が動物を「食うために」始めた飼い慣らすという行為は、現在においては様々な飼養形態にまで発展し、人類と動物との共存関係に有益な方法となっている。その利用目的は食糧や農耕用だけでなく、今日では人々に安らぎを与えてくれる伴侶動物や介助動物にまで昇華し、人との生活に深く関わりを持つようになった。人類の要望に応えながら今後も変化するであろう利用形態とその関わりの中で、動物の幸福とは何か、動物への配慮とは何かを、動物の生活を直接支えている飼養管理者の立場で考察を続けていきたいと思っている。

学生へのメッセージ：

　一番身近な動物はと問えば、多くの皆さんが家庭で飼われている犬や猫と答えるでしょうね。しかしどうでしょうか？　毎日毎日、皆さんが食事の時に口にしている肉や乳など、それらを私たちに提供してくれている動物たちは一番身近な動物とは言えないのでしょうか？　その動物たちのおかげで私たちは健康を維持し豊かな生活を送ることができています。富士アニマルファームでは、それらの家畜と呼ばれている動物を数多く飼育し、生産をし、できる限り苦痛を与えないようにと職員は朝早くから夕方遅くまで日々の作業に追われています。それらの過程が少しでも皆さんの勉学に役立てばと願っています。是非、 富士アニマルファームまで足を運んで下さいね。