図書館MENU

みみよりInfo

日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学

あなたも英語でホンが読める! -英語リーダー本のススメ ⑦:ミステリー再び -

2013/10/31 更新
これもあったか~、と、ちょっと嬉しかった異色ミステリをご紹介。
「たとえ舞台が12世紀でも、殺人は変わらない。そこには死体がある。ただ、貫いたのは銃弾でなく、いっぽんの矢なのだが…」というあおり文句がグッジョブ! アメリカ探偵作家クラブの「史上最高のミステリ小説100冊」にも、英国推理作家協会の「史上最高の推理小説100冊」にも選ばれた秀作。探偵役はウェールズ人のカドフェル。そう、ドラマにもなった『修道士カドフェル』シリーズの一作です。
いやー、これね、カトリック教会の当時の事情…「当院にも聖遺物をゲットしてメジャー化だ!」という、世界遺産認定運動?的なプロジェクトがストーリーの軸になっていて、それだけでかなり物珍しくて楽しいです。イギリスといってもウェールズとイングランドじゃ言葉も通じない、とかの現地事情も新鮮だし。修道院が舞台だけあって、ちょっとオカルトっぽい描写があるのもお得な感じ。その上、推理のポイントが薬草の知識だったりして、シブいことこの上ない。
何というか、ありふれた現代ミステリにない妙味、そんなものを存分に味わえる、でも堅苦しいわけじゃないよ!というフクザツなおススメ感が伝わるだろうか? カドフェルさんの、飲んだり食べたりおしゃべりしたり、ざっくばらんなインテリっぽさもお楽しみください。
肝心のタイトルは。エリス・ピーターズの『A morbid taste for bones聖女の遺骨求む』。読本レベルは4と高めだけど、トライする価値ぜんぜんあり! 読み始めたら、たぶんするっと、読んじゃいますよ。

image
A Morbid Taste for Bones

関連ページ
・あなたも英語でホンが読める!-英語リーダー本のオススメ-①
・あなたも英語でホンが読める!-英語リーダー本のオススメ-②
・あなたも英語でホンが読める!-英語リーダー本のオススメ-③
・あなたも英語でホンが読める!-英語リーダー本のオススメ-④:怪談-
・あなたも英語でホンが読める!-英語リーダー本のオススメ-⑤:イギリス映画-
・あなたも英語でホンが読める!-英語リーダー本のオススメ-⑥:ミステリー-