実験動物学教室 Research and faculty introduction

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実験動物学教室

苦労の中での卒業論文完遂を自信に

天尾 弘実 教授

本研究室では6名の4年生が個々のテーマで卒業論文に励んだ。内容は本研究室のメインテーマであるマウスの消化管内抗酸化酵素SOD活性関係が2題、無菌マウスの免疫、Ⅱ型糖尿病マウスモデルの摂食抑制ホルモン動態、マウス・ラット由来薬剤耐性黄色ブドウ球菌の検索、マウスの自己免疫性強膜炎モデルが各1題と多岐に渡る。

内容はいずれも新規性があり、既に学会発表あるいはもう少しデータを追加すると学会発表というレベルである。今回の4年生は例年より人数が少なく、全室員が行う無菌動物やチンチラを含めた実験験物の飼育、微生物モニタリングの補佐等に大変な苦労をしたと思われる。その中で、これらの成果を残した事は評価される。卒業論文作成を完遂した事で、自信を持って今後の進路に向ってほしい。また、何よりも御指導をいただいた先生方さらに直接関わった大学院生に対し、この場をお借りして御礼申し上げる。

実験を行い結果を出す責任感

4年 三上 隼人

私は、多因子遺伝性肥満・糖尿病モデルマウスにおける摂食抑制ホルモン(PYY)の週齢による血中濃度変化の比較検討を目的として実験を行いました。実験の結果から、Ⅱ型糖尿病症状を示すTSODマウスはPYYの合成分泌が亢進しているにも関わらず摂食が抑制されておらず、PYY抵抗性の状態であることが示唆されました。

近年、糖尿病等の生活習慣病及びその治療法に注目が集まっていること、またマウスを用いた内因性PYYの研究報告がほとんど存在しないことなどから、非常にやりがいをもって実験を行うことが出来ました。

発表会を終えて、実験を行い、それを分かりやすく伝えることが如何に難しいかを感じることが出来ました。また、ご指導して頂いた先生方や協力して頂いた研究室の方々への感謝の気持ち、1つの実験を行い結果を出すことの責任感を学ぶことが出来ました。

私は本大学院にて、本実験を引き続き行っていく予定であり、今回の卒業論文発表会は、今後より良い実験を行っていくための非常に良い経験になりました。

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