生化学の対象とする研究分野は広く、タンパク質の機能解析、細胞内情報伝達、遺伝子解析等の基礎分野から病気の診断・治療法の開発といった臨床分野にまで及んでいます。私たちの研究室では動物の肥満・糖尿病や腫瘍の発生メカニズムをゲノム、メタボローム解析手法を用いて明らかにする研究を主として行っています。また、脂肪組織や骨髄から分離した多能性幹細胞を使った動物組織再生のための基礎的研究も進めています。
私たちの研究室では生化学的手法を駆使し、遺伝子レベルでの病態発生機序の解明から再生医療を用いた治療法の開発まで幅広く様々な研究を行っています。私は近年注目されている長寿遺伝子「サーチュイン」と、糖尿病や癌などの疾病の根底に潜んでいる慢性炎症の関係性に着目し、エピジェネティクスという遺伝子本体ではなくそれらを修飾する仕組みについての研究から、臨床に繋がるような発見を目指して日々研究に励んでいます。