食品経済学教室は、食品に関する諸問題について社会科学的な視点からアプローチします。その対象となる範囲は広く、農畜水産物の生産現場から、製造・流通を経て、家庭や外食における消費に至るまで、幅広い分野が研究テーマとなり得ます。いくつかの具体例をあげるならば、以下のとおりです。
食品経済学教室では、学生が上記のような研究テーマについて調査・研究し、他の学生や教員と「共に考える」ことを通じて卒業論文をとりまとめていきます。
食品に関する諸問題について各自でテーマを決め、指導教員とともに社会科学的視点からその問題に向き合っていくことになります。その対象となる範囲は広く、農畜水産物の生産現場から、製造・流通を経て、家庭や外食における消費に至るまで、幅広い分野が研究テーマとなり得ます。
教員の主要研究テーマは、以下のとおりです。
『大都市近郊の青果物流通』筑波書房、2010、単著
『変容する青果物産地集荷市場』筑波書房、2015、単著
『大都市近郊地域流通市場の機能強化』筑波書房、2019、単著
『フードシステム』筑波書房、2021、共著
『園芸生産地域の青果物流通』筑波書房、2021、単著
「A Study on Strengthening of Market Functions of Local Distribution Markets in Eastern
Shizuoka」フードシステム研究69、2016
「大都市近郊の地域流通市場における市場機能強化に関する研究 -神奈川県湘南地域等を事例として-」農業市場研究102、2017
「卸売業者による系列仲卸業者を介した市場機能強化に関する一考察 -長野地方卸売市場のA社を事例として-」フードシステム研究78、2019
「産地集荷市場の卸売業者と産地出荷業者との提携による市場機能強化に関する研究 -長野県北信地域等の果実市場を事例として-」農業市場研究108、2019
「園芸産地に立地する卸売市場の機能向上 ~(株)丸勘山形青果市場の取り組みを事例に~」野菜情報Vol.206、2021
「園芸産地に立地する卸売業者による青果物の県外販売に関する研究 -長野県内の卸売市場を事例に-」農業市場研究113、2020
「少量多品目の生産を生かした地域野菜のブランド化 ~箱根西麓三島野菜を事例に~」野菜情報Vol.169、2018
「青果物産地集荷市場による生産者支援 ~(株)赤岡青果市場の取り組みを事例に~」野菜情報Vol.178、2019
「地域流通を担う卸売業者による地場産青果物のブランド化 ~『鎌倉いちばブランド』の確立にむけた取り組み~」野菜情報Vol.191、2020
「園芸産地に立地する卸売市場の機能向上 ~(株)丸勘山形青果市場の取り組みを事例に~」野菜情報Vol.206、2021
「地方卸売市場の卸売業者による市場移転と施設整備 ~株式会社石巻青果を事例に~」野菜情報Vol.215、2022
本研究室では、日本の食生活の変遷や農業・食品産業を取り巻く経済情勢等を学びながら、実際に青果市場や食品工場の見学ができるので、フードシステム(食品が生産・加工・流通・消費されるまでの一連の流れ)を深く理解していくことができます。また、卒業論文における研究テーマ設定では他の研究室に比べて自由度が高く、その分自主性が問われる為、研究活動を通じて得られるものが多いと思います。
食品経済学教室は、生産から消費までの幅広い分野を研究対象としています。現代の日本は、例えば農家の就業率の低下やオリンピックに向けた食生活の国際化など多くの課題を抱えています。本研究室では、そのような食に関する現代的な課題の解決に向けた研究を行っています。また全体的な活動を通して、先生が親身になって話を聞いてくれるので安心して研究を行うことができます。ゼミでは工場や卸売市場に直接足を運び、実際に現場を見たり現場の声を聴いたりと座学だけでは学べない、体験を通した深い学びができることも大きな特徴です。